2014年01月08日
2014.1.8
会社の採用プロセスでは、適性テストや面談などを通して、様々な角度から候補者と自社の相性を確認しますが、面談者によって評価が分かれるということも珍しくありません。
原因としては、会社として求める人材像が不明確であったり、人材像が定義されていたとしても、その解釈の幅が人によって大きくぶれたり、特定の職種や階層に対する人材のイメージまでは、社内で共有化されていないことが少なくないということも考えられます。
一旦、採用すれば、試用期間というお互いの見極め期間が設けられてはいるものの、会社側から社員を解雇することに対しては、実質的に強い規制がありますので、会社として採用プロセスに慎重になるのは自然な流れです。
一般的には、書類選考、面談、適性テスト、グループ討議、ケーススタディなどを組み合わせて、最終的に採用の可否を判断することになるわけですが、面談後の記録は、会社として求める人材像を元にフォーマット化しておけば、判断のぶれを最小化するのに役立ちます。
人事評価シートの評価項目などにも出てくる、自社で活躍する人材の鍵となる特性を項目化して、面談シートに簡単な定義づけとともに記載しておき、5段階で評価するなどが考えられます。かなり人事評価シートに似た感じのフォーマットが出来上がります。
人事評価に力を入れる会社は多くありますが、会社への入り口である採用に関しては、チェックシートを用いずに、面談者の感覚で候補者を評価しているケースが、特に中小企業では少なくないようですね。社長が全ての面談に対応できる組織規模の間は、なんとか管理できるかもしれませんが、複数の面談者が対応する場合は、こういった評価目線の均一化の工夫をされてはいかがでしょうか?
人事評価に力を入れる会社は多くありますが、会社への入り口である採用に関しては、チェックシートを用いずに、面談者の感覚で候補者を評価しているケースが、特に中小企業では少なくないようですね。社長が全ての面談に対応できる組織規模の間は、なんとか管理できるかもしれませんが、複数の面談者が対応する場合は、こういった評価目線の均一化の工夫をされてはいかがでしょうか?
何段階かの採用プロセスを無事通過して、最終面接にたどり着いた候補者に対して、社長面接や役員面接を実施することが多いと思います。この段階で、同じ内容を繰り返し確認するのは、あまり良くないのではないかと思います。
これをやられると、候補者の方は、またかという感じになりますし、退屈しそうな会社だな、などと思われかねません。私も、こういう体験をしたことがありました。
最終面接に至る過程ですでに見極め済みの部分は、あくまでさらっと流す程度にして、もっと違った角度から、候補者の人間性とか、頭の柔らかさなど、トップとして試しておきたいことを確認する質問を用意しておきたいところです。
自分自身の体験として印象に残っているものは、「日本人のペットボトルの水の平均消費量はどれくらいですか?」という質問を、いきなり聞かれた社長面接がありました。
一瞬、きょとんとしましたが、少し考えて、「500mlで一日一本ぐらいじゃないでしょうか?」という感じの回答をすると、すかさず「なぜ、そう思うのですか?」とたたみかけてきます。
一応、「かくかく云々で、それぐらいだと思います。」という回答をすると、模範解答を教えてくれるのと合わせて、「一応、論理的に筋道だって理由を言えたので合格。」というコメントをもらいました。自分なりの考えを説得力のある論理構成で回答できなかった場合は、不合格だったようです。これは、前職のコンサルティング会社の最終面接でのエピソードです。
コンサルティング会社ということで、もう一つ実例を紹介します。「折りたたみ傘やマジックを渡して、使い方をできるだけたくさん考えてください。」という課題を出すそうです。
優秀な人だと30個ぐらいすぐに思いつくそうですが、平均的な人だとせいぜい10個ぐらいだそうです。柔軟な発想力を試すという意味で、面白いアプローチですね。みなさんの会社でも、再一度、採用時の質問を工夫されてみては如何でしょうか? 会社が求めている人材を明確に見極める効果的なアプローチが見つかるかもしれませんよ。