2017年02月11日

支援内容:人事デューデリジェンス

当社からのコメント

上場企業子会社のカーブアウト案件、および、外資系企業の買収案件について、人事デューデリジェンスの支援を行いました。カーブアウト案件では、一般的にスタンドアローン課題への対応が焦点の一つとなりますが、本案件でも、大企業グループ制度で利用ができなくなるものの洗い出しとスタンドアローン後の運用を見据えた人件費インパクトを精査することが大きなポイントとなりました。また、人材マネジメントの仕組みが、社員のやる気を引き出すために適切に機能しているかという点もクライアントの大きな関心事項であり、人事制度の仕組みおよび実際の運用についても、制度関係書類・報酬データの精査、マネジメントインタビューを通して、実態を明らかにし、課題と対応の方向性を提示しました。頂いたコメントにあるように財務や法務等、ほかのDDチームとの連携をさらに緊密に行い、クライアントの期待を超えられるように努めていきたいと思います。
外資系企業の買収案件は、米国人のオーナー社長がたたき上げで築いてきた会社でした。クライアント企業が、新株主としてオーナー社長の信頼を得られるように、人事デューデリジェンスのプロセスは、細心の留意を持って対応しました。一般的に、多くの外国人経営者は、遵法意識が高い一方、日本の法令の細部までは把握しておらず、母国の法令を念頭に置きながら対応することも散見されるため、労働法令の対応状況も今回の人事デューデリジェンスの対象範囲となりました。コンサルティング会社に在籍していた当時も多くの人事デューデリジェンスを支援してきましたが、労働法令の遵守状況の確認は、法務DDチームが担当することが多い状況でした。しかし今回は、労働基準法や労働契約法をはじめとする主要労働法関係だけでなく、労働・社会保険の詳細な対応状況および人件費インパクト、そして人材マネジメント全般(人事制度(特に給与・賞与)、社員の採用およびリテンション、就業規則など)も検証する必要性が認識されたことから、人事コンサルティング会社兼社労士事務所でもある当社のユニークな強みが求められる状況であったものと理解しています。