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挑戦目標の設定者は誰?

2014.1.13

高い目標に挑戦することは、一般的に好意的に受け止められることが多いと思います。頑張って高い目標を達成しようという意気込みを評価しているわけですが、成長意欲や所属している組織への貢献意欲の現れであれば、何も挑戦しない人に比べれば、確かに好ましい状況だと思います。

本人が自分自身の目標を挑戦的な水準に据えて、少し背伸びして達成を目指すのは素晴らしいことです。少し歯を食いしばって頑張らないと達成できないレベルの目標を掲げて懸命にそこに到達できるよう努力し続けることで、いつの間にか、楽にその目標をクリアできるようになることが多いものです。

そうやって地道な努力を繰り返して、一歩ずつ階段を上ることで、いつかすごい高みに到達できるのでしょう。サッカーの本田圭祐選手やヤンキースのイチロー選手などは、小学校の卒業文集に将来の目標を明確に書いていたそうですが、その大目標を達成するための道のりでは、多くの小さな目標を掲げて日々研鑽を積んできたのだと思います。

彼らの場合は、自分で自分の目標を設定し、紆余曲折はあったと思いますが、それを貫き通せたことがとても幸運だと思います。幸運を呼び込むだけの信念があったということだと思います。会社組織では、必ずしも自分好みの目標を設定できるとは限りません。さらに、自分の意向だけで、目標のレベル感を設定することも時には困難になります。

自分の実力と会社の期待値がマッチしていればよいですが、そうでなければ、目標が高すぎて現実感がなくしらけてしまったり、逆に簡単すぎて退屈したりします。現実の会社組織では、恐らく前者の「目標が高すぎる」ということのほうが多いと思いますが、目標は組織の要請によって決まるものという大前提があるところが、つらいところです。それが嫌であれば、プロの人材として、自分の志向にあった仕事に転職するか、もしくは、独立するしかありません。

多くの場合、そこまでは踏み切りませんので、組織から与えられた目標を頑張ってこなしていきます。しかし、もっと頑張れという上司の叱咤激励や、人事制度上で求められる目標水準が実力で達成できるレベルを超えていると、まず精神的に疲弊します。

また、精神的な緊張感が高止まりすると、心身にも異常をきたしてきます。メンタルヘルスの不調を訴える社員が増えている背景には、個人的な資質や社会的な環境の他に、こういった組織的な要因も少なからず影響している場合が少なくないと思います。

できるものであれば、自分自身の目標は自分が設定するというルールを常に維持できる組織を創ってみたいものです。カンパニー制の下、各カンパニーが独立採算で事業を運営するように、組織の最小単位であるヒトの単位で、独立採算の組織ということになるのかもしれません。生命保険会社のライフプランナーのように個人事業主の集まりという組織もありますしね。現在、知り合いの独立コンサルタントの仲間たちと協働で仕事をしているのは、こういった形に近いです。しかし、組織とは違いますね。

成功報酬型の給与体系を導入して、個人の報酬が売り上げなどに応じてどんどん上がるような仕組みにするのは、いいかもしれません。これは、自分のところで将来試してみたいと思っています。今日は、取り留めもないことを書きました。特に結論的なものはありません。たまには、こういう他愛もないことも書きますが、ご容赦を。

 



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